モールス信号の覚え方
覚え方のこつは1つだけです。点と線の形ではなく、トン・ツーのリズムで覚えること。 短い符号から順に、耳で聞いて答える練習をすれば、1日10分で2〜4週間ほどで一通り身につきます。
聞いて答える練習
音が鳴ります。聞こえた文字を4つから選んでください。10問です。
速度・音程・音量
速度は標準語 PARIS を基準にした1分あたりの語数(WPM)です。短点の長さは 1200 ÷ WPM ミリ秒になります。ファーンズワース間隔は文字そのものを速いまま送り、文字と語の間だけを広げる方式で、覚えるときに向いています。速度と同じ値にすると通常の間隔に戻ります。
1. 短い符号から覚える
符号は1つから4つの点と線でできています。短いものほどよく出てくるので、短い順に覚えるのがいちばん近道です。 まず E と T の2文字だけを完全にしてから、次の組に進んでください。
1つで書ける文字
- E . トン
- T - ツー
2つで書ける文字
- A .- トンツー
- I .. トントン
- M -- ツーツー
- N -. ツートン
3つで書ける文字
- D -.. ツートントン
- G --. ツーツートン
- K -.- ツートンツー
- O --- ツーツーツー
- R .-. トンツートン
- S ... トントントン
- U ..- トントンツー
- W .-- トンツーツー
4つで書ける文字
- B -... ツートントントン
- C -.-. ツートンツートン
- F ..-. トントンツートン
- H .... トントントントン
- J .--- トンツーツーツー
- L .-.. トンツートントン
- P .--. トンツーツートン
- Q --.- ツーツートンツー
- V ...- トントントンツー
- X -..- ツートントンツー
- Y -.-- ツートンツーツー
- Z --.. ツーツートントン
2. 声に出して「トン・ツー」で覚える
短点を「トン」、長点を「ツー」と読み、文字ごとにひと息で言います。A なら「トンツー」、N なら「ツートン」。 点の数を数えないのがこつです。数えているうちは、速い信号についていけません。上の一覧に、それぞれの読み方を 付けてあります。
声に出した形のまま音で聞くと、頭の中で変換する手間が消えます。変換ツールに文字を入れて鳴らし、 同じリズムを口で真似るのが、いちばん手早い練習です。
3. 逆から読むと別の文字になる組
符号には、ひっくり返すと別の文字になる組があります。片方を覚えると、もう片方はほとんど手間なく入ります。 逆に、聞き分けを間違えやすい組でもあるので、2つ並べて練習してください。
- A .- N -.
- B -... V ...-
- D -.. U ..-
- F ..-. L .-..
- G --. W .--
- Q --.- Y -.--
4. 語呂合わせを使うなら
日本では、伸ばす音を長点(ツー)、短い音を短点(トン)に見立てた語呂合わせが古くから使われています。 たとえば H(....)は「ハイカラ」で4つとも短い音、I(..)は「イシ」で2つとも短い音です。 自分で作るときは、伸ばす音の位置が長点と合っているかだけ確かめてください。
語呂は入口としては便利ですが、最後は語呂を思い出さずに音のまま読めるのが目標です。覚えたらすぐ、上の練習で 語呂を飛ばして答える練習に切り替えてください。
5. 速度は落としすぎない
ゆっくり鳴らして覚えると、点の数を数える癖がつき、あとで速い信号に移るときに覚え直しになります。 文字そのものは15〜20 WPM の速さのまま、文字と文字の間だけを広く取ってください。これをファーンズワース間隔と呼びます。 変換ツールの設定で、速度と間隔を別々に決められます。
数字の覚え方
数字は規則的です。1 から 5 までは短点が減りながら長点が増え、6 から 0 はその裏返しになります。形を1つ覚えれば、 残りは数えるだけで出てきます。
- 1 .----
- 2 ..---
- 3 ...--
- 4 ....-
- 5 .....
- 6 -....
- 7 --...
- 8 ---..
- 9 ----.
- 0 -----
和文(カナ)を覚えるとき
和文モールス符号は、欧文とは別の表です。同じ符号でも読み方が変わるため、欧文を固めてから和文に進んでください。 カナ48字は五十音の行ごとにまとめて覚え、濁点(..)と半濁点(..--.)は 文字の後ろに送る独立した符号として扱います。表は 和文モールス符号 にあります。
打って覚えたい人は モールス信号を打てるサイト で、実際に手で送る練習ができます。 聞き取りの練習を続けたいときは 解読ツール で、自分の打った信号がそのまま読めるか試してください。
よくある質問
モールス信号を覚えるのにどのくらいかかりますか。
1日10分ほどで、アルファベット26文字なら2〜4週間が目安です。一度に全部やらず、4〜5文字ずつ確実にしてから次へ進むほうが結局は速く進みます。
表を見て暗記するのではだめですか。
点と線の「形」で覚えると、聞こえた音をいちいち形に直す手間が入り、速い信号についていけなくなります。最初から「トン・ツー」の音の長さ、つまりリズムで覚えるほうが、あとで苦労しません。
どの文字から覚えればいいですか。
E(・)と T(-)のように符号が短いものからです。次に I、A、N、M、S、O と進みます。短い符号は出てくる回数も多いので、最初に覚えるほど練習が楽になります。
語呂合わせは使えますか。
使えます。日本では、伸ばす音をツー、短い音をトンに見立てた語呂合わせが古くから使われてきました。H(・・・・)を「ハイカラ」、I(・・)を「イシ」と覚えるやり方です。ただし語呂は入口で、最後は音のリズムで直接わかるのが目標です。
和文(カナ)はどう覚えますか。
欧文のあとにしてください。同じ符号でも和文と欧文では別の文字になるため、先に欧文を固めたほうが混乱しません。和文は五十音の行ごとに、濁点と半濁点は独立した符号として後ろに付ける、という形で覚えます。
速度はどのくらいから始めますか。
文字そのものは15〜20 WPM の速さで鳴らし、文字と文字の間を広くとるやり方(ファーンズワース)がおすすめです。遅い速度で覚えると、あとで速い信号に移るときにもう一度覚え直すことになります。